このスライドは災害医療センター勤務時に、臨床研修医の講義用に作成したものの一部です。救急医療における形成外科研修医の活躍を期待しています。
大学病院のような徒弟制度とは無縁になったので、形成外科研修医向けに こつを公開します。
ポイント1.
針を出す点と針を入れる点の深さを同じにする。表皮と真皮の境界にこだわる必要はありません。
ポイント2.
針が出し入れする点よりも1,2mm入ったところを少し浅くする。このルールを守れば、ぎりぎりに出さなくてもよくなります。
ポイント3.
針の出し入れする角度を直角ではなく、すこし斜めにする。強彎の針でなくても、狭い縫合創で、真皮縫合ができるようになります。直角に針を入れると、最後に表皮が切れますので、斜めにするとスムースに針を抜くことができます。
ポイント4.
針の出し入れするときだけ、表皮を少しめくる。めくるときは、フック、フックせっし、微小せっしやアドソンの有こうで、把持しないように、ひっかけるだけ。
ポイント5.
しかし、実は極意は縫うことではないということに気がつきました。メスで上手に切ることの方が大切です。皮膚面に対して、どんな角度でメスが当たって、切り口がどうなっているか、ということを常に気にかけることができるようになれば、上手に縫うことができるようになります。汚染創でもきれいにデブリードマンすれば、一期的に真皮縫合を行い、創閉鎖をしても構わないと考えています。実際に多数の外傷患者さんで実践して、特に感染が生じて問題になったことはありません。
形成外科研修医こそ、救急ですばやく対応して、短い通院期間で、きれいに治して、患者さんに感謝されるよう努力しましょう。
船橋ゆーかりクリニック 寺田伸一
